こんにちは!MIXFUN!のDJ KOMORIです。
今回はPioneer DJから2023年4月に発売されたばかりの4ch DJコントローラー、DDJ-FLX10を紹介 & レビューします!
今までのDJプレイの概念をぶっ壊すレベルの機能が搭載されているという、このDDJ-FLX10。
どんなポイントが新しいのか、またどんなDJにオススメの機材なのかをじっくりと見ていきましょう!
目次
- DDJ-FLX10は評価の高かった「DDJ-1000」の後継機種!どこが変わった?
- SNSでも見栄えのするDJ機材を自宅にそろえたい!
- rekordboxとSerato DJ Proに両対応!Serato DJ Proが付属
- DJの革命!ライブ・マッシュアップができる「TRACK SEPARATION」機能
- ジョグ部分は中央ディスプレイや光るリングなどが進化
- ミキサー部分も信頼のあるPioneer DJクオリティ
- スムースに曲をつなげる新機能!MIX POINT LINK
- ライティングの演出ができるDMX端子搭載で広がる可能性
- DDJ-FLX10をあまりおすすめできないユーザーとは?
- まとめ – FLX10は完成度の高いDJコントローラー
1. DDJ-FLX10は評価の高かった「DDJ-1000」の後継機種!どこが変わった?
このFLX10は、4chのコントローラーとして国内外でとても高評価だったDDJ-1000の後継機種として発売されました。
DDJ-1000の時点ですでに機能性がこれでもかと充実していたのですが、このFLX10ではさらにDJソフトはrekordboxとSerato DJの両方が使えるようになり、DJパフォーマンスをする上での色んな新機能が追加されていたりと大幅に進化を遂げています。
中でも新機能としては、以下で紹介する「TRACK SEPARATION」機能 が海外のDJからも注目されています!
また、大型ジョグやミキサー部分 も最新の仕様にアップデートされているので、ぜひ以下のレビューからチェックしてください!
2. SNSでも見栄えのするDJ機材を自宅にそろえたい!
自宅に高品質のDJ機材をそろえたい大きな理由の一つはもちろん、DJプレイを練習するためです。
FLX10があればプロ仕様の機材に近い環境で練習できるため、本番に慣れることができます!
そしてもう一つの理由は・・SNSで発信するために自宅にカッコいいDJ機材を揃えたい!ということです。
例えばこの写真のように本格的な機材セッティングを見ると、ビギナー用のコンパクトな機材と比べても見栄えが全然違いますよね。
個人的にも、SNSのタイムラインを眺めていてFLX10のようなグレードの高い最新機材を使っていると「お、このDJのミックスをチェックしてみようかな」と気になってしまいます。
やはり本格的なプロのレベルになると、2000NX2以降のCDJであったり、XDJシリーズやDDJの4chコントローラー、REV7などを使っているDJがほとんどです。
最新のFLX10を置いたDJセッティングなら、タイムライン上でも目を引きそうですね!
3. rekordboxとSerato DJ Proに両対応!Serato DJ Proが付属
このDDJ-FLX10は、rekordboxとSerato DJ Proの両DJソフトに対応しています!
DJソフトの品質も世界的なシェアも、rekordboxとSerato DJの2つが「2大DJソフト」となっているので、初心者からプロまでレベルを問わずこのどちらかを選ぶのがオススメです!
以前のDDJ-1000では、rekordbox用「DDJ-1000」とSerato DJ用の「DDJ-1000 SRT」という具合に型番が分かれていましたが、それがこのDDJ-FLX10に統一されたことになります!
DJソフト選びは、例えればWindows or Macような大きな分かれ道でもあるので、両対応はユーザーとしては嬉しい限りですね。
またSeratoに関して言うと、DDJ-FLX4などのエントリーモデルとは違いSerato DJ Proソフトが「付属」しているので、ソフトを別途購入する必要はありません。
(※DVS機能を使用する場合に限り、別途Serato DJ ExpansionsもしくはSerato DJ Suiteを購入する必要があります)
4. DJをネクストレベルに!ライブ・マッシュアップができる「TRACK SEPARATION」機能
DDJ-FLX10の目玉となっているのが、rekordboxの最新のソフトウェア技術を活かしたこのTRACK SEPARATION機能。
再生している曲を瞬時に「アカペラだけ再生」「ドラムだけ消す」と言ったことができる、とても画期的な機能なんです!
これはSerato DJではStems機能と呼ばれていますが、最近の海外DJの間でも話題になっている ※ライブマッシュアップを可能にする機能です!
(※ライブマッシュアップとは、DJプレイ中に別々の曲のアカペラとトラックを重ねて一つの新しい楽曲としてプレイするDJのテクニックです。)
使い方としては、例えばサビをアカペラだけにして次の曲をドラムから入れたり、逆に歌を消して次の曲のアカペラをかぶせたり・・と色んな使い方ができます!
またこのFLX10では各パート専用のボタンが付いていることが大きなポイント。
各チャンネルのトラックを一瞬でアカペラだけやトラムだけに切り替えることができるんです!
TRACK SEPARATIONをFLX10で使用する際は、以下のような機能も使えます。
- ACTIVE PART & PART ISO
アカペラだけなどパートごとをミュートしたり音量を変えることができる - FX PART SELECT
ドラムだけ、アカペラだけなど特定のパートのみにエフェクトをかけられる - PART INSTANT DOUBLES
例えばデッキ2でプレイしている曲のアカペラだけをデッキ4で再生、それをスクラッチをするといったプレイが可能
これらの機能を使ってのミキシングやLIVEマッシュアップができる!ということでクリエイティブなプレイが可能になりますね。
これは近年増えてきたDJ初心者をアシストするタイプの機能とちがって、DJスキルが上がってくるほどに色んなアイデアが湧いてくる機能だと思います!
こちらの動画で新機能をガンガン使っているのでぜひ参考にしてください!!!
5. ジョグ部分は中央ディスプレイや光るリングなどが進化
FLX10の魅力といえば、LEDが中央に付いているこのフルサイズのジョグです!
中でもON JOG DISPLAY(中央のLED部分)がかなりアップデートされています。
この画像の通り、再生している楽曲の情報を表示させたり(Deck Info Mode)両デッキの楽曲の波形や情報を表示させたり(Waveform Mode)、楽曲のジャケット画像を表示させたり(Artwork Display)、また自分のオリジナルのロゴを表示させておくこともできます(DJ Logo Display)。
またこのジョグも、設定から光るカラーや明るさを変更できるようなMULTI COLOR JOG RING機能も追加。
便利さだけでなく「映え」ポイントも高いですね!
またジョグ自体の造りもかなりしっかりしており、最上位機種であるCDJ-3000に近いフィーリングで操作できるなと感じました!
ジョグの重さが変えられるダイヤルが付属しているのも、スクラッチなどの操作感を追求する上で嬉しいポイントですね。
6. ミキサー部分も信頼のあるPioneer DJクオリティ
ミキサー部分の基本的な構造は、DJM-900NXS2などPioneer DJのハイエンドミキサーに近い操作感でとてもスムーズです。
この辺りは、Pioneer DJが作る世界のトップDJ機材ブランドとしての信頼感がありますね!
DJにとって重要なパーツであるフェーダー部分には、MAGVEL FADERという仕様のスクラッチやパフォーマンスを重視したいDJにも信頼できるフェーダーが採用されています。
さらにDDJ-1000と比較して、このMAGVEL FADERのセンサーの数が2→4に改良されており、さらに繊細な表現ができるようになっています!
また、このサイトでは何度も紹介している「クラブスタンダードレイアウト」をもちろん採用。
これによってクラブなどで常設されているPioneer DJ製のCDJやDJミキサーを、あまり違和感なく使用することができます!
そしてサンプラーのボリュームが独立してあるのも嬉しいポイント!
サンプルで鳴らす音源って、どうしても音量にバラつきが出るから助かりますね。
7. スムースに曲をつなげる新機能!MIX POINT LINK
新たに搭載されたrekordboxのMIX POINT LINK機能を使うことで、曲同士を設定しておいたポイントで自動的にスムーズにつなげるようになりました!
例えば、流している曲のサビが終わるタイミングで次の楽曲のイントロが勝手に始まる・・というように、次の楽曲の再生開始を「予約」することができる機能なんです!
これをうまく活用すれば「サビが始まる時に再生ボタンを押し忘れた!」というミスを無くしたり、エフェクトやライブ・マッシュアップなどよりクリエイティブな作業に集中することができます。
確かにDJミックスが楽になる機能ではあるのですが、使い方次第ではBPMが違う曲同士をつなぐなど新しいトランジションも可能になると思います!
8. ライティング演出ができるDMX端子など、その他の機能
このFLX10は、お手持ちおの照明器具を接続すれば照明の演出コントロールができてしまうDMX端子を搭載しています!
そもそもrekordboxにはLIGHTING機能が備わっていて、これを使えば曲の展開に合わせて自動で照明の色や抑揚をコントロールできます。
いや、照明なんてめったに使わないでしょう・・と思うかもしれませんが、照明設備のあるパーティー会場に持ち込んで使ったり、自宅に照明設備を入れてDJパフォーマンスをSNSアップする・・なんていう大胆な使い方も出来てしまいます。
DJがプレイする音楽と照明の演出は切っても切れない関係なので、この機能があることによって可能性を広げてくれますね!
その他の細かな機能を紹介しておきます。
・rekordbox Lyric機能で歌詞を表示して、一緒に歌うことも!
rekordboxのLyric機能を使えば、楽曲の歌詞を画面上を表示することも可能です。
しかもTRACK SEPARATIONでVOCALをミュート、FLX10にマイクを接続してしまえば、トラックに乗せて自分で歌っちゃう・・なんてことも出来るんですね!
MIC入力にエフェクトを掛けることも可能だし、rekordboxとFLX10という多機能な組み合わせだからこそ出来る遊び方。可能性が広がりそうですね!
※rekordbox Lyric機能についてはこちらの公式ページで
・USB C端子が2つ付いている!
USBの接続にはC端子が2つ付いているので、DJの交代が可能に。これは実際に現場で使う際はかなり嬉しいポイントですね!
・多機能なPERFORMANCE PAD
押し心地の良い大きなパッドも左右に8つずつ付属。HOT CUES, PAD FX, BEAT JUMP, SAMPLER, KEYBOARD, BEAT LOOP や KEY SHIFTをコントロールすることができます。
・Pitch’n time DJバウチャー同梱
Serato DJのExpansion Packのバウチャーコードを使えば、クリエイティブなプレイを可能にする様々な機能を無料で利用することができます。
9. DDJ-FLX10をあまりおすすめできないユーザーとは?
ここまでオススメしてきたDDJ-FLX10もメリットばかりではないので、こんなユーザーやDJにはおすすめ出来ないかも‥という点を紹介しておきます!
・よりお手軽にrekordboxのパフォーマンス機能を楽しんでみたい
もっと手軽にDJを楽しんでみたい・・という方にはDDJ-FLX6-GTという選択肢もあります。
盛り上がるエフェクトを簡単に使用できるMEREGE FXや、スクラッチをアシストするJOG CUTTER機能があり、ビギナーでも比較的簡単にDJパフォーマンスを楽しむことができます!
DDJ-FLX6-GTのレビュー記事はこちら!
【DDJ-FLX6-GT】DJ機材の未来形!プロのスキルを体感できる4ch DJコントローラー
しかし個人的にはDJ機材トータルの完成度の高さから、予算が許すなら本格的な機能が揃っているFLX10を強くオススメしたいですね。
・PCを接続してのDJプレイより、USBデバイスでのDJプレイを優先したい
USBデバイスを使ったDJプレイに慣れ親しんでおきたい、という方にはXDJ-RX3という機材もオススメです。
約10インチの大型タッチ式ディスプレイを備えており、PCを使わずにUSBメモリなどのデバイスを接続すれば、その音楽ファイルを読み込んでDJプレイが可能になります!
(※ただし楽曲の管理などにはPCソフトのrekordboxが必要になってきます)
DJスタイルによってもフィットする機材の種類は変わってきますが、比較的EDMやHouse・テクノ系のDJはUSBデバイスのみでDJする傾向があります。
こちらのMIXFUN!の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください!
XDJ-RX3のレビュー記事はこちら
【XDJ-RX3】最強オールインワンDJ機材はコレだ!XDJ-RX3とXDJ-XZをプロが徹底比較
10. まとめ – FLX10は完成度の高いDJコントローラー
ということで、FLX10についてレビューして来ました!
レビューのポイントとしては・・
・TRACK SEPARATIONなどの新機能をフルに使える
・rekordboxとSerato DJ Proに両対応
・ジョグやミキサー部分などがDDJ-1000からアップデート
・機材としての完成度が高く、見栄えも良い
これらが主なポイントになりました!
ハイエンドのDJコントローラーとしての信頼性や機能性はもちろんのこと、「映え」もしっかり抑えられている抜け目ないDJ機材だな・・と感じました。笑
その多様な機能性はもちろんのこと、実際に手にしてみると、いわゆるエントリーモデルのDJ機材とは「満足感」が決定的に違うと思います。
FFLX4やFLX6と比べると価格的にかなり差があるのも事実ですが、それは使っている各パーツがグレードの高いものを使っているからでもあるんですね。
実際に機材を目の前にして、一言で感想を言ってしまえば・・FLX10の方が「カッコいい」です。笑
MIXFUN!としても、自信を持ってオススメできるDJコントローラーなのでぜひ購入を検討してみてはいかがでしょうか!?