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DJになりたい人必見!現役プロDJが教える5つのコツ 第3回「現場のDJプレイ」

先日の記事 DJとしてステップアップするために大切な5つのこと 第1回では5つの要素

  • 基礎となるDJテクニック
  • 現場でのDJプレイ
  • プロデュースワーク(楽曲制作)
  • 音楽セレクト / DJミックス制作
  • セルフブランディング / セルフプロモーション

についてお話をしました。

第3回目となる今回は、とても重要な「現場でのDJプレイ」についてフォーカス!
特にプロとしての現場で必要な意識など、ポイントを3つにしぼって解説します

お客さんの好きな曲をかける
シーンにあった選曲をする
チームワークを大切に

一つずつ見ていきましょう!

クラブでお客さんの好きな曲をプレイするDJになる

日本ではあまり知られていない? 欧米クラブでのDJプレイとは

クラブでのDJプレイの基本中の基本、それは「お客さんの好きな曲をプレイする」ということです。
欧米では当たり前に行われている「ヒット曲を聴いてみんなで踊る」という、そもそものクラブでのパーティーカルチャーが根付いていなかった日本のDJシーン。
そのため、日本には「お客さんの好きな曲を的確にプレイできる能力」をプロのDJやクラブ関係者の中にも軽く見ている人が未だに多くいます。
ハウスやテクノのシーンでも、そのDJのヒット曲や、そのジャンルの人気のある曲をプレイすることがベースとなります。
この記事を読んでくれている人の中にも「プロのDJは自分の好きな曲ばかりをかけているんだ」と思っている人も少なくはないでしょう。
それは正解であり、不正解でもあります。

100%合わせることが正解ではない、クラブでのDJプレイ

僕は何も「超メジャーなJ-POPやEDM、TOP 40ばかりをかけよう」と言っている訳では決してありません。
また100%お客さんの好みに合わせるべきだ、とも思いません
しかしだからといって、100%自分の好きな曲を好き勝手にプレイしていいわけではありません。
つまりDJにとって「他人の好きな曲」or「自分の好きな曲」 その2つの選択肢しか無いわけではなく
お客さんの好きな曲と自分の好きな曲、その2つが重なる部分に無数の選択肢がある」ということを言いたいのです。
言葉で言うとちょっと分かりにくいですよね・・笑

下の図は飽くまで自分の頭の中を図で表したものですが、選曲を考える上でひとつ参考になると思います。

この図のように、僕は自分の好きな曲の中からお客さんの好きであろう曲が重なる部分から選曲することから始めています
(以下の対談記事↓で詳しく説明しているのでぜひ読んでみてください!)

【対談企画】人気DJの選曲哲学 DJ KOMORI × TJO × アフロマンス

逆に自分のDJスタイルを理解してくれるお客さんばかりが集まる現場では、好きな曲ばかりをプレイしても盛り上がるかも知れません。
しかし有名なDJにとってもその様なケースはかなりレアであると言っていいでしょう。

超有名DJでもフェスやクラブではヒット曲をプレイする

海外フェスをチェックしている人なら、ULTRAやTomorrowlandといったBIGフェスでヨーロッパ出身のEDM系 DJがHipHopやPOPSをプレイするシーンを数多く見ているのではないでしょうか。

あれはまさに、「お客さんの好きな曲をかけているシーン」です。
もっと言えば、Ultraのメインステージに出るレベルのDJでも、みんなの好きな曲をプレイしないと盛り上がらないのです。

「自分のDJを好きになってもらうために、お客さんの好きな曲をかける」というのはDJにとってすごく大切な発想です。
DJの本質は「自分が好きな曲を好き勝手にプレイをする」のではなく 「音楽で周りにいる人をハッピーにする」ことなのですから。

シーンにあった選曲をプレイするDJになる

クラブやフェス以外でのDJプレイとは?

DJにとっての「現場」とはクラブやフェスばかりではありません。 会場はラウンジやバー、レストランやホテル、企業が主催するパーティーや知人の結婚パーティーなど様々です。
たまに企業のパーティーやレセプションなどで、呼ばれたDJが場を考えずに淡々と誰も知らないクラブミュージックをプレイして冷たいムードが漂っているのを見かけますが‥
僕はあれがプロのDJの仕事だとは思いません。笑

プロとしての場の「空気を読む」DJプレイとは

プロになれば、当然のようにDJでお金をいただく「仕事」になります。
僕も企業やブランドから依頼を受けて誰も知り合いのいない現場でDJプレイをする、という仕事を何百回も経験してきました。
そんな状況でギャランティーを払っていただく主催者に 「いや、自分はこういうスタイルのDJだからこのジャンルしか‥」という主張がどれだけ通用すると思いますか?
逆に言うと、プレイ前までは静かだった会場をDJで盛り上げてガラリと雰囲気を変えて喜ばれたり、知り合いのいない現場でも良いDJプレイをして大勢と仲良くなる‥長く活躍するプロのDJはそういう現場を何度も経験しています。
これこそDJが起こせる小さな「奇跡」なんです。
逆に選曲を通してお客さんに「歩み寄ろう」という気持ちがDJ自身に無ければ、フレンドリーなムードは絶対に生まれません。

空気を読む。シーンに合わせる。
DJにとってとても大切なセンス・能力です

動画:Steve Aoki ラウンジでのHOUSEセット

クラブでのチームワークを大切にするDJになる

Shot of basketball players having fun on court.

他のDJのことを考えたクラブプレイをする

いくらDJとしてスキルと人気があっても、自分のことばかり考えていては現場でのDJは上手くいきません。
それはDJに限らずどんな仕事や趣味でも言えることですよね。
例えば、サッカーやバスケが好きな人には伝わると思うけど
プロの選手の中にも「ドリブルもシュートも超上手くてリーグの得点王になれるんだけど、なぜかチームを勝たせられない選手」って、いますよね?笑
漫画「スラムダンク」でいえば、パスに目覚める前の流川みたいな選手です。
個人プレーでは限界がある、これはDJにおいても同じです。

現場では前後のDJのことを考えてパスを出して、味方の強みを活かす、仲間に活躍してもらうと言った発想が必要です。
チームプレイを具体的なDJの例えでいうと
「今このヒット曲をかけたら絶対盛り上がるけど、次のDJが必ずかける曲だからとっておこうかな」 とか
「自分はHOUSEが得意だけどあまり長い時間4つ打ちが続くとお客さんが飽きそうだから、ちょっと違うジャンルかけておこうかな」
というように、他のDJのことイベント全体のバランスを考えたりということです。

コミュニケーションがクラブDJを楽しくする

また、「自分は人付き合いが上手くないタイプの人間だ」そう思っている人は少なくないでしょう。
DJの練習は楽しいんだけど、イベントになると楽しめないーそんな時があるのも良く分かります。
僕はその性格自体を根っこから無理やり変える必要はないと思います。
でも、人付き合いが苦手なら苦手なりの、気づかいや工夫は絶対に必要です。
初めて会うDJやスタッフにも自分からコミュニケーションを取って行くようにすれば変わってきます。
「どんな音楽が好きなの?」「DJはじめたきっかけは何ですか?」
不器用なりに勇気を出して一歩踏み出すステップが、きっとあなた自身のDJライフを一層楽しくしてくれます。

決まったルールや正解はないけれど、
「現場ではチームワークが大切である」ということをぜひ覚えておいてください^ ^

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